【一覧表付】不動産投資で失敗しないための8つのリスクと回避方法

不動産投資は、
・所得税や相続税等の節税対策に役立つ
・家賃収入を得られる
・団体生命保険に加入すれば生命保険代わりにもなる
等の理由により、多くの人がチャレンジ・開始を検討している投資です。

大手不動産投資ポータルサイト楽待では、2017年の会員数10万人から3年間で2020年の会員数が2倍の20万人となっており、不動産投資に興味がある、開始したいという人が急増してきていると言えます。

しかし、目先の利益だけにとらわれて安易に物件を購入してしまうと、予想だにしなかった様々なリスクにより毎月の収支が赤字になってしまったり、最悪の場合はローンが返せなくなり自己破産してしまうなんてことも起こりえます。

本記事を読んだ皆さんが不動産投資のリスクを理解した上で、そのリスクを抑えた不動産投資が開始できるように、不動産投資にまつわるリスクとその回避方法についてお伝えします。

監修:小林孝弘
宇都宮大学工学部建設学科建築コース卒業。
一級建築士。前職の株式会社東栄住宅・株式会社県民共済住宅では累計
500棟の建売・注文住宅の引き渡しに携わる。
現在は、武蔵コーポレーション株式会社の建築部部長として年間100棟以上の建物診断および再生工事を担当している。
著書『一級建築士が教える 買ってはいけない収益物件の見分け方』。

 

1.不動産投資にまつわる8つのリスク

不動産投資は、利回りや不動産購入価格以外にも気にするべきポイントがたくさんあります。

不動産投資の主なリスクと対策方法を一覧表にまとめたものが下記の図です。

リスクの種類対策方法
1空室リスク賃貸需要の見込める立地にある物件を選ぶ
入居付けに強い賃貸管理会社を選ぶ
2家賃下落リスク中古なら築20年を超えている物件を選ぶ
新築ならできるだけ安く(利回りを上げて)買う
3家賃滞納リスク賃貸管理会社に入居時の審査を厳しくしてもらう、自身でも入居を許可するか検討する
入居条件として「家賃保証会社への加入」を必須にする
4修繕リスク修繕費を積み立てておく
修繕ノウハウのある賃貸管理会社を選ぶ
5不動産価格下落リスク土地の人口動態や開発契約等を自分で調べる
将来的な景気動向をある程度予想する
中古物件の場合、過去に事件や事故がなかったか確認する
修繕リスク記載のように定期的な物件の修繕を行う
6金利上昇リスク元金均等返済にする
固定金利を選択する
7地震リスク地震保険へ加入する
新耐震基準の物件を選ぶ
地盤の強い地域を選ぶ
8火災リスク火災保険へ加入する

以下で詳しくお伝えします。
※賃貸経営へのインパクトの大きさを★の数で表しています。

2.空室リスク ★★★

入居者が見つからず空室が増えたり空室期間が長く続くと家賃収入が減ってしまいます。不動産投資は家賃収入から各種費用やローンの返済を行うため、家賃収入が減ってしまうと収支が赤字になってしまい、自身の収入や貯金等から不動産投資の赤字分を補填しなければいけない状況になります。

空室率が大きくなっていくと、自身の収入や貯金からローンを返済するのも苦しくなり、最悪の場合、自己破産なんてこともありえます。

これでは不動産投資のメリットを享受できているとはいえませんし、むしろ不動産投資をしなければよかったという事態にもなりかねません。

空室リスク対策方法

空室リスクの対策方法としては以下の2つが挙げられます。

・賃貸需要の見込める立地にある物件を選ぶ

立地は購入後には自分の手では変えることができません。物件を購入する前に、必ずその物件が賃貸需要の見込める立地にあるか確認しましょう。

この立地は二段階に分けて考える必要があります。
① 市区町村単位
② 地域ごとの個別事情を勘案した立地

① 市区町村単位
例えば、現在も人口が増えているさいたま市や札幌市などを選ぶとよいと言えます。我が国では人口減少が進んでおり、今後は人が減っていく地域と増えていく地域が明確に分かれていくことが予想されます。東京・名古屋・大阪の三大都市と政令指定都市を中心としたエリアは人口が減少する可能性は低いといえます。

下記に「統計法(平成十九年法律第五十三号)」の規定に基づき5年ごとに実施されている、日本の人口や世帯の実態を明らかにする国の最も基本的な統計調査の結果の人口増減についてのデータを掲載します。
エリアは図中の人口増減の多い市町村から選ぶのが無難でしょう。

平例27年国税調査より(https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/kekka/kihon1/pdf/gaiyou1.pdf

② 地域ごとの個別事情を勘案した立地
例えば、さいたま市のどこか?という視点です。人口が減らないエリアでも、細かく見れば良い場所悪い場所の差があります。例えば、大学があって学生の賃貸需要は見込めるけれど、逆に言うと学生以外の賃貸需要は期待できないなどです。不動産は個別性が非常に強いものなので、人口が減らないエリアの中でも入居者が常に見込めるような流動性が高い地域にある物件を選びましょう。

流動性が高い地域の代表的な選定方法を下記に記載します。
・最寄り駅の乗降者数は多いか。鉄道各社のHPで物件の最寄り駅と周辺の駅とを比較する。
・駅から遠い場合、バス便が充実しているか。バス便は15分に1本以上あるところがよい。
・物件の周囲に大きな工場や学校等の賃貸需要の見込める施設があるか。ただし、ひとつの施設に依存すると危険。

・入居付けに強い賃貸管理会社を選ぶ

賃貸管理会社の実績、つまり、「入居率」を確認し、高い入居率を実現している賃貸管理会社を選んでください。関東の場合、入居率は、都心等好立地の物件を多く取り扱っている管理会社は入居率98%以上(空室率2%以下)を、都心だけでなく郊外も手掛けている場合は入居率95%以上(空室率5%以下)を目安にしましょう。

入居率の良し悪しは地域によって異なりますので、購入予定の物件のエリアの空室率を下記サイトより確認し、その数値よりも良い入居率を実現している管理会社を選ぶとよいでしょう。

LIFULL HOME’S 見える!賃貸経営
https://toushi.homes.co.jp/owner/

また、賃貸管理会社が入居付けの際に幅広い募集方法を実施しているかどうかもポイントとなります。

2.家賃下落リスク ★★★

建物は経年劣化するにつれて家賃が下落していきます。2013年に三井住友トラスト基礎研究所が発表した、「経年劣化が住宅賃料に与える影響とその理由」というレポートで、築浅物件と築古物件における経年劣化の家賃下落のデータが公開されています。下記の図をご覧ください。

上記の図から見て取れるように、新築から10年間で、ピーク時から20%近くも家賃が下がっています。

家賃が下落すると月々の家賃収入が減るだけでなく、利回りが低くなることで物件を売却する際の売却価格にも悪い影響が出てしまいます。

家賃下落リスク対策方法

家賃下落リスクの対策方法として、中古物件を選ぶことが挙げられます。

上記の図では築20年を過ぎると家賃の下落幅が緩やかになっていることが分かります。家賃下落幅の小さな中古物件を選ぶことで、物件運用の見通しが立てやすくなります。

中でも築20年以上の物件は家賃下落がほぼないので、家賃下落リスクを抑えられる物件としておすすめです。

新築を購入する場合は、買主と価格交渉をしてできるだけ安く(利回りを高く)購入しましょう。価格交渉の際は、家賃の設定が新築プレミアム価格になっていないか(相場より賃料が高すぎないか)調査して、適性賃料に基づいた価格にしてもらうよう依頼するとよいでしょう。

賃料の調査は、対象の物件のあるエリアの仲介業者を訪問してヒアリングするか、WEB上のSUUMOやHOMES等で近隣の物件を賃料帯を確認しましょう。

また、物件購入後はいかに家賃下落しない部屋づくりをするかが重要となります。例えば、周辺の競合物件より設備を新しくしたり、人気の間取りにリノベーションするなどです。しかし、ただお金をかけてグレードアップすればいいというものではありませんので、最小限のコストで家賃アップが見込める仕様を賃貸管理会社と相談しましょう。

3.家賃滞納リスク ★★★

満室でも入居者が家賃を滞納してしまえば、その分オーナーの家賃収入は減ってしまいます。仮に、区分マンション1室で家賃滞納が起こった場合、満室なのに家賃収入はゼロになります。

家賃をうっかり払い忘れただけならまだマシですが、払う気があってもお金がない場合や、そもそも払う気がない滞納者がいる場合には対応に頭を悩ませることになるでしょう。

立ち退き訴訟を起こすにも3か月以上の滞納実績がなければならず、訴訟を起こして強制退去させることができた場合でも10か月ほどはかかってしまいます。
その結果、本来得られるはずだった家賃が回収できないうえに、訴訟費用・強制執行代が30~40万円ほどかかるので一人の滞納者を退去させるために合計100万円近くの費用を負担しなければならない場合もあります。

公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が出している賃貸住宅市場景況感調査によると、家賃自動引き落とし口座の残高調整ミス等うっかり滞納した可能性のある月初の滞納率が全国で6.5%、首都圏で7.2%、関西圏で5.8%、それ以外で6.2%でした(2018年下半期)。
うっかり滞納した可能性のある月初全体の滞納率(青色)を除くと、継続的な資金不足や意図的な滞納の可能性のある月末での1か月滞納率(赤色)・月末での2か月以上滞納率(赤色)は比較的低くなっているとはいえ、見逃せないリスクです。

家賃滞納リスク対策方法

家賃滞納リスクの対策方法としては、以下の2つが挙げられます。

・賃貸管理会社に入居時の審査を厳しくしてもらう、自身でも入居を許可するか検討する
・入居条件として「家賃保証会社への加入」を必須にする

以下で詳しくお伝えします。

・賃貸管理会社に入居前の審査を厳しくしてもらう、自身でも入居を許可するか検討する

家賃滞納しそうな人を入居させないよう、賃貸管理会社に入居前審査の基準を厳格にしてもらいましょう。
また、管理会社から入居申込があった旨の連絡がきた場合は、家賃滞納しそうな人ではないかを自身でも検討し、不安であれば断るという選択をしましょう。

下記に入居前審査で見るべき代表的な3つのポイントを記載しますので参考にしてください。
1. 入居申込書に嘘はないか
2. 支払い能力が低すぎないか
3. 転居前の住居の居住期間が不自然に短くないか

・入居条件として「家賃保証会社への加入」を必須にする

入居条件として「家賃保証会社への加入」を必須にすることは非常に有効な手段といえます。

家賃保証会社は家賃滞納が生じた場合、オーナーに家賃保証をしてくれます。家賃保証会社を利用する際には、入居者がその手数料を支払いますので、オーナーの負担がないのが魅力です。
また、家賃保証会社は入居者からの家賃の支払いに滞りが生じた際に支払いの立て替えと入居者への取り立てを代行もしてくれます。

家賃保証会社は、大家さんの負担なく、賃貸経営をスムーズにしてくれるパートナーといえるでしょう。

4.修繕リスク ★★☆

新築でも中古でも、ある程度時間が経てば修繕の必要が出てきます。給水管や排水管の交換、外壁や屋根の塗装、室内のリフォーム、エアコンや給湯器の取替や、入居者の入退去の際のリフォームなど多くの修繕リスクが存在します。

以下ではアパート(木造2階建アパート、1K/20㎡×10戸、200㎡)と中規模マンション(鉄筋コンクリート造5階建、1LDK/40㎡×20戸、800㎡)を想定して、修繕周期や費用についてお伝えします。

・屋根塗装

木造は8~10年周期、鉄筋コンクリート造は10~15年で屋根部分の塗装または防水工事が必要になります。防水工事を定期的にしなければ、漏水事故の原因になるだけではなく、雨水の浸水によって建物自体の劣化が早く進んでしまいます。また、必要な時期に防水工事を行わなかったために漏水が起き、それが原因で感電や漏電火災など大きな事故につながってしまう可能性もあります。

屋根塗装の大体の費用は、木造は50万円、鉄筋コンクリート造は200万円です。鉄筋コンクリート造の場合は防水工事を施す必要があるため、木造よりも割高になります。

・外壁

木造は8~10年周期、鉄筋コンクリート造は10~15年で外壁の工事が必要になります。建物の耐用年数を延ばすためにも、外壁塗装工事は欠かせません。見た目を良くするための塗装だけではなく、ひび割れやさびなどの補修も実施する必要があります。

外壁工事の大体の費用は、木造は100万円程度、鉄筋コンクリート造は350万円程度です。外壁工事の費用の目安は構造問わず延床面積で1万1000円~1万2000円/㎡程度と考えてよいでしょう。

・床

木造は8~10年周期、鉄筋コンクリート造は10~15年で共用部分の廊下や階段、バルコニー床など、普段から雨にさらされている部分の防水工事が必要になります。

床の防水工事の大体の費用は、木造は30万円程度、鉄筋コンクリート造は100万円程度です。床の防水工事の費用の目安は、外壁同様構造問わず実際に施工した面積で1万1000円~1万2000円/㎡程度と考えてよいでしょう。

・鉄部塗装

木造・鉄筋コンクリート造共に7年周期で、共用部分の鉄製でさびやすい部分(鉄骨階段、手すり、鋼製扉、メーターボックス、消火栓ボックス、各戸玄関ドア枠、エレベーター扉、駐輪場ラックなど)のさび落とし・塗装を実施します。

鉄部塗装の大体の費用は、木造は50万円程度、鉄筋コンクリート造は100万円程度です。

・給水、排水設備

木造・鉄筋コンクリート造共に25年周期で、給水管や排水管の交換が必要になります。給水設備の修繕は給水ポンプの補修、給水管や貯水槽、水道メーターの交換や塗装などが、排水設備の修繕は排水ポンプや排水管(汚水管・雨水管)の交換などがそれぞれ対象です。

給水・排水設備の大体の費用は、木造は200万円程度、鉄筋コンクリート造は600万円程度です。これは1棟全体の設備をリニューアルする場合の費用なので、既に入居者が複数いる場合は漏水の都度、10~30万円/戸程度の費用を見込むとよいでしょう。

・ガス、電気設備

木造・鉄筋コンクリート造共に25年周期で、ガス設備の交換が必要になります。電気設備に関しては、共用部分の照明や外灯などを定期的に点検し、電球が切れていたら早急に交換する必要があります。また、マンション全体でインターネットを使用している場合やオートロックがある場合も、定期的な点検やメンテナンスが必要です。

築年数(稼働年数)、これまでの手入れ具合によって振れ幅が大きい項目ですが、ガス設備の交換にかかる大体の費用は、木造は30万円程度、鉄筋コンクリート造は150万円程度です。
なお、プロパンガスの場合は設備交換費は無償となるケースがほとんどです。

・消防設備

木造・鉄筋コンクリート造共に15年周期で修繕を行うことが一般的です。火災報知器や表示灯などの消防設備は、定期的な点検が義務付けられています。点検の際に修繕が必要となった場合は15年周期以内であっても迅速に対応するようにしましょう。消防設備の点検を怠ると、万が一火災が起きた場合に取り返しのつかないことになる可能性もあるので注意が必要です。

消防設備の修繕にかかる大体の費用は、木造は50万円程度、鉄筋コンクリート造は200万円程度です。

・エレベーター

エレベーターにも定期的な点検が義務付けられています。エレベーター本体のリニューアルは約30年で実施することが一般的です。

エレベーター本体のリニューアルにかかる費用は大体1000万円程度です。

・入退去時の原状回復(リフォーム)

原状回復とは、入居者が賃貸アパートや賃貸マンションを退去する際、借りたときの状態に戻して、建物所有者に返還することを指しますが、国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(以下、「原状回復ガイドライン」と略。)」では、建物の通常損耗や経年劣化、通常の使用範囲のものは原状回復義務に該当しないと定義づけています。

つまり、建物の通常損耗や経年劣化、通常の使用範囲のものはオーナー様が原状回復の費用を負担しなければなりません。

原状回復の費用は、20~40万円/戸を見込んでおくとよいでしょう。

修繕リスク対策方法

修繕リスクの対策方法としては、以下の2つが挙げられます。

・修繕費を積み立てておく
・修繕ノウハウのある賃貸管理会社を選ぶ

以下で詳しく説明します。

・修繕費を積み立てておく

修繕費積み立ておく目安として賃料収入の3%を修繕に向けて積み立てておくことをおすすめします。こうすることで万が一の場合に備えることが可能です。

・修繕ノウハウのある賃貸管理会社を選ぶ

修繕ノウハウのある賃貸管理会社を選ぶことで、長期修繕計画を把握し、状況に応じて費用対効果の高い修繕のアドバイスを行ってくれるでしょう。

修繕ノウハウがあるかどうかは、その賃貸管理会社工事に対応できる部署があるかどうかで判断できるので、賃貸管理会社に直接聞くか、会社HPに工事の専門部署があるかチェックしましょう。
例えば、当社のHPではスタッフ紹介ページで建物の工事を担当する建築部を紹介してあります。

5.不動産価格下落リスク ★★☆

不動産投資は出口戦略をうまく迎えられて初めてうまくいったといえます。しかし、不動産価格は人口減少などによる土地価格の下落や不景気、物件での事件や事故、建物の老朽化などによる物件価格の下落等により購入時より価値が落ちてしまう可能性もあります。

不動産価格下落の主な要因

・人口減少などによる土地価格の下落

人口減少などによる土地価格の下落は、価格変動リスクの最たる要因となります。人口が減少するとその土地に対する需要も減少するため、土地価格が下落します。
また、人口減少以外にも、利便性の悪い場所(駅から遠い・スーパーが遠いなど)も、価格変動リスク(土地価格の下落)の要因となり得ます。

・不景気

不景気だと、不動産に回せるお金が全国的に減少するため、地価や住宅価格が下がってしまいます。実際、過去のバブル崩壊時やリーマンショック時には不景気により物件を買える人が少なくなったことや融資に制限がかかったことにより不動産価格は大幅に下落しました。

・物件での事件や事故

人の命が失われるような事件や事故が起きると、入居付けに苦戦したり、家賃を下げざるを得なくなったりと利回りが下がってしまい、不動産価格が下落してしまいます。

・建物の老朽化などによる物件価格の下落

時間の経過とともに建物が老朽化すると、物件の価格は必然的に下落していきます。また、物件の一部が破損などした場合でも、物件価格の下落に至ります。

不動産価格下落リスク対策方法

不動産価格下落リスクの対策方法は以下の4つが挙げられます。

不動産価格下落リスク

・土地の人口動態や開発計画などを事前に調べる

現在人口が増加傾向にあれば、今後も人口が増加すると予想されるため、価格変動リスクは相対的に小さいと言えます。また、今後街の再開発が予定されている場合には、利便性の高まりに伴って人口が増加する可能性が高いでしょう。

なお人口動態調査は下記サイトを利用してください。
e-Stat 政府統計の総合窓口:
https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview

街の再開発計画調査は、「〇〇(市区町村名) 再開発(または開発計画)」などと調べることで、土地ごとの開発計画を知ることができます。

・将来的な景気動向をある程度予測する

バブル期のように不動産価格が異常に高騰しているタイミングで始めると、今後景気の悪化により不動産価格が暴落するリスクがあります。
価格変動リスクを軽減したい場合には、将来的に好景気となることが予想されるタイミングをある程度予測するとよいでしょう。

なお、常日頃から不動産市況を見ていないかぎり不動産価格変動の予測が難しい場合がほとんどですので、不動産価格の変動予測について知りたい場合は信用できる不動産業者に相談しましょう。
相談する業者を選定する際は、取引実績や業歴、口コミなどから判断するのが無難です。

・中古物件の場合、過去に事故や事件がなかったかチェックする

購入後の事故や事件は防ぎようがありませんが、過去にあった事件や事故を把握し、対策を講じることはできます。

周囲に事故や事件が認知されている場合は、すでに不動産価格が下落しているケースが多く、購入後の価格変動リスクはあまり高くありませんが、広く知られていない場合は、今後消費者に事件や事故が知られることで、不動産価格が下落するリスクがあります。
思いもよらない価格変動リスクに対処するためにも、あらかじめ事件や事故の有無は必ず確認しましょう。

確認方法としては、不動産業者に聞く、または「大島てる」というサイトで調べるとよいでしょう。

・1.4修繕リスク記載のように定期的な物件の修繕を行う

物件の持つ価格変動リスクに対処するには、定期的に物件の修繕や修理を行うことが効果的です。

不動産を購入後、何も手入れしなければ当然老朽化や損壊などがどんどん進み物件の価格は下がっていきますが、1.4修繕リスクでお伝えしたように、定期的に物件の修繕や修理を行えば、物件価格の下がるスピードや度合いを抑えることが可能です。

6.金利上昇リスク ★☆☆

2020年5月の現時点では、日本政府のゼロ金利政策が続いており、空前の超低金利の流れとなっていますが、
これが永遠に続くとは考えにくいので、中長期的に見れば金利上昇は避けられないと思ってよいでしょう。
もし物件購入後に金利が上昇し借入返済額が大きくなると、最悪の場合は毎月の家賃収入より返済金額が大きくなるといった状況に陥ります。

金利上昇リスク対策方法

金利上昇リスクの対策方法は以下の2つが挙げられます。

・元金均等返済にする

返済方法を元利均等返済ではなく元金均等返済にし、元金返済を低金利のうちに早期に進め金利上昇の影響を少なくする方法も対策の一つです。

元金均等返済:
毎月一定の元金(借入金)を返済していく方法です。ただし、初期段階では利息支払いが多く返済開始当初の返済額が最も高くなることがデメリットです。当座のキャッシュフローよりも、早期に借入金を返済してしまいたい方向けの返済方法といえます。

元利均等返済:
金利に変化がなければ、毎月の返済は同じです。ただし、初期段階では利息支払いが多くなり、元金(借入金)の返済が進みにくいのがデメリットです。初期段階からキャッシュフローを求める方向けの返済方法といえます。

・固定金利を選択する

金融機関によりますが、変動金利と比べると金利水準は固定期間によって 0.5 ~ 1.2%程度高くなります。

金利上昇リスクを考えると10 年間固定金利型を選択することが正しいと思えますが、そうとも言い切れません。なぜなら、出口戦略、つまり売却する時期を考える必要があるからです。

固定金利を選択すると、その期間内に一括返済をするとペナルティが発生します。

一般論として、収益物件は5~8年間保有したのちに売却すると、投資効率として一番良い結果が出やすい傾向があります。保有する物件をどのタイミングで売却するのかという出口戦略も考慮に入れ、期間特約の付いた固定金利を選択することが金利変動リスク対策の基本といえるでしょう。

7.地震リスク ★☆☆

大地震が起きた場合、建物が倒壊するリスクを負っています。地震により建物が倒壊すると、賃料収入が得られないばかりか、建物を復旧するためのコストが発生します。地震は、いつどこで起きるかまったく予想がつかないため、この地震によるリスクは、日本の、どのエリアに不動産を保有している場合であっても同じレベルであると考えてよいでしょう。

地震リスク対策方法

地震リスクの対策方法は、以下の3つが挙げられます。

・地震保険へ加入する

地震保険は火災保険に入らないと加入できません。地震・噴火またはこれらにより発生した津波による損害なども地震保険が保証してくれます。

・新耐震基準の物件を選ぶ

新耐震基準とは、1981年に作成された耐震基準で、それより前の旧耐震基準と区別されて使われています。旧耐震基準では震度5に耐えることを想定していましたが、震度6以上の地震も珍しくないため、新耐震では震度6強・7に耐えることを想定して作られました。

新耐震基準に基づいて建造されたマンションは阪神淡路大震災や東日本大震災のときにも倒壊が確認されませんでした。

・地盤の強い地域を選ぶ

地震はいつ起きるかわかりませんが、地盤の弱い地域を避けるのは地震リスクを避けるのに役立つでしょう。

地盤の弱い地域は、朝日新聞が2015年に出した、揺れやすい地盤というサイト
(http://www.asahi.com/sp/special/saigai_jiban/)から確認してください。

8.火災リスク ★☆☆

建物を焼失することは地震同様、致命的なダメージを受けます。もし、ローンを活用して賃料収入で返済する計画を立てていた場合、ローンを返済することすらできなくなり、借金だけが残ってしまうことになってしまいます。

火災リスク対策方法

火災リスクの対策方法として、火災保険への加入が挙げられます。

火災保険で補償されるのは大きく分けて「自然災害」と「日常で起こる災害」に分かれます。自然災害は失火による火災や落雷、台風等よる強風による災害、大雨による浸水被害などがあげられます。

ただし、保険契約によって補償される範囲は異なりますので、契約をする前に、災害でどの程度被害を受けたら保険金が支払われるかもしっかりと確認しておく必要があります。

まとめ

不動産投資は価格が大きい分、リスクが大きいのではないかと思われがちです。しかし、本記事にてお伝えした通り、不動産投資のリスクはある程度コントロールがききます。株価は自分ではコントロールできないことを考えると、不動産投資の方がリスクが低いと感じるはずです。
このように、不動産投資は正しく取り組みさえすれば、安全に資産を築くことが可能なのです。

一級建築士が教える
買ってはいけない収益物件の見分け方

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280ページにわたって解説しているものです。

利回りや賃貸需要だけを見て物件を買うことの無いように、

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