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費用対効果のことを考えて家賃を下げる場合のポイント
2018年1月19日

費用対効果のことを考えて家賃を下げる場合のポイント

収益物件の家賃はいつ、どのようなときに下げるものなのでしょうか。これは入居者を募集する際のリフォームの費用対効果との兼ね合いで考える必要があります。家賃を下げるときの判断基準などのポイントをご紹介しましょう。

家賃の値下げを検討するタイミング

 

家賃を値下げするタイミングは、工事の費用対効果を推し量ることができる「リフォーム利回り」が判断基準となります。

 

例えば前の入居者が退去し、リフォームをして募集をかけた場合の賃料が10万円、リフォームの工事費用は50万円だったとします。 一方、リフォームを行わずに募集した場合の賃料が9万5,000円だとすると、差額は5,000円です。リフォームをした場合、年間賃料は5,000円×12カ月で6万円の収入アップになります。

 

するとリフォーム利回りは、

 

6万円(年間の賃料アップ分)÷50万円(リフォーム費用)=0.12

 

で、12%となります。

 

しかし、この工事費用が100万円だった場合はどうでしょう。同じようにリフォーム利回りを計算すると、半分の6%になってしまいます。

 

家賃を値下げするかどうかは、物件購入時の利回りと比較して考えることができます。リフォーム利回りが物件購入時の利回りと同じか、上回っていれば費用対効果が高いと判断して、リフォームをする方法を選択するという考え方です。

 

仮に今回のケースで物件を12%の利回りで購入したのであれば、リフォームの工事費用が50万円以下なら収益性を維持または向上できることになります。 50万円超であれば収益性が低下してしまうので、リフォームは行わず、家賃を下げたほうが良いと判断できます。

 

このように、利回りを基準として考えれば、家賃の値下げを検討する際に素早く的確な判断を下せるでしょう。

入居者からの家賃値下げ交渉を防ぐためには?

 

家賃の値下げを行うと、契約年数の長い入居者から、現在の募集賃料との差額を理由に家賃値下げの交渉を持ちかけられることがあります。

 

近年こうしたケースが増えているのは、インターネットの普及で賃貸情報の検索が容易になったことが原因です。

 

このような入居者による家賃の不満に対しては、昔であれば「嫌なら出ていってもらう」で済んでいたところがありました。 しかし、現在ではこうしたやり方は人道的にも法的にも好ましくありませんし、1人の入居者あたりの募集コストとリフォーム費用を考えると、そうも言っていられないという事情もあります。

 

そこで、こうした交渉を受けた際にもやはり費用対効果について考えてみることが有効です。入居者が希望する家賃の値下げ幅と、退去後のリフォーム費用、募集コストを計算して比較し、賃料を下げるかどうかの判断材料にするのです。

 

しかし、最も望ましい対応は、そもそも家賃の値下げ交渉や退去などが発生しない状況を作ることです。 そのためには、日頃から物件管理の質を上げて入居者の満足度を高める「攻めの経営」を行うことが重要です。

 

掃除やメンテナンスを徹底し、素早いクレーム対応、必要に応じて入居者とのコミュニケーションも取って問題がないかヒアリングをすることなどが効果的です。 こうした姿勢を示すことが、家賃の値下げ交渉や退去の確率を低下させることにつながっていくでしょう。

家賃を下げる場合の注意点

 

注意したいのは、将来、出口戦略として収益物件の売却を想定している場合です。家賃を下げて賃料総額が低下すると、売却価格は一般的に下落します。 キャピタルゲインを得て利益の最大化を図ることを想定しているなら、家賃を下げることによる影響を十分に考えてから判断する必要があります。

 

物件を長期保有していれば、家賃はいつか必ず下げることになります。そのタイミングについては、リフォームの費用対効果、自身の不動産運用のスタイルなどを考慮して検討してください。

 

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