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アパート経営でよくある生活保護の入居者とのトラブル
2018年3月9日

アパート経営でよくある生活保護の入居者とのトラブル

生活保護を受けている方を入居させることに関しては、なにかトラブルやリスクがあるのでは……と躊躇するアパートオーナーの方も多いようです。 しかし、考えられるトラブルには適切な対策を講じることが可能で、そのことによりメリットも生まれます。 生活保護受給者に関係して起こり得るトラブルと対策について考えます。

 

生活保護受給者を取り込むメリット・デメリット

厚生労働省の発表によると、生活保護受給者の数は平成29年2月時点で、214万1800人余り、世帯数は163万世帯を超えています。 この数字を見ても分かるとおり、アパート経営においても、生活保護受給者は無視できない数と規模になってきています。

 

メリット

生活保護受給者を取り込むことによる最大のメリットは、入居率が上がることにあります。

 

また、生活保護受給者の入居に際しては自治体から敷金・礼金などの初期費用、2年に1度の更新料が支払われます。 一般の人の入居に際しては、昨今では初期費用を削る交渉をされることも多いので、この点では逆に生活保護受給者の方が安定しているとも言えます。 さらに、生活保護受給者は一旦入居すれば転居する可能性が低く、長期入居も期待できます。

 

デメリット

一方、デメリットもあります。まず、初期費用の支払いが行われるまでに生活保護受給者が何度もケースワーカーと連絡を取り合い、見積もり、費用確認、支給といった作業を行うため、契約にこぎ着けるまでの期間が長くなりがちです。物件内見から入居するまで、1カ月以上かかることもあるようです。

 

そしてもう一つ、よく指摘されるのが家賃滞納のリスクです。そもそも生活保護受給者の多くは、自治体から「住宅扶助」の支給を受けています。これは決められた基準額の範囲内で、入居している住居の家賃が実費支給されるものです。 しかし、もともと生活保護費全体の額は、暮らしていくのに必要最低限のものです。そのため住宅扶助の給付を受けるとそれを生活費などに充当してしまい、家賃の支払いが滞るケースが少なくありません。 生活保護受給者の場合、一般の入居者に比べて滞納リスクが高いことは最初からある程度、想定しておくべきです。

生活保護受給者を取り込むことで起きるトラブル

家賃の滞納が生じると入居者に対して督促や家賃回収交渉を行うことになります。場合によっては、裁判所への申し立てや、はたまた夜逃げなどのトラブルへ発展することもあるかもしれません。こうした事態を防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。

 

対策として考えられるのは、保証会社(家賃債務保証会社)に依頼する方法です。現在では徐々に、入居者が生活保護受給者でも保証を受け付ける保証会社は増えています。保証会社を利用すれば、家賃が滞納された場合の立て替え、入居者への督促、家賃回収作業などを代行してもらうことができます。

滞納トラブルを避けるためには

しかし、適切な保証会社が見つからず、連帯保証人もいないというケースもあるでしょう。

 

その場合は自治体から直接、住宅扶助をオーナーまたは管理会社に支払うよう手続きを行う方法があります。住宅扶助の「代理納付制度」というのがそれで、これは本人を通さず役所(福祉事務所)が直接、オーナーなどに住宅扶助を送金することで、家賃を遅滞なく支払うよう促す制度です。

 

この手続きを行うには生活保護受給者本人の同意が必要ですが、手続き自体はそれほど難しいものではありません。 ただし、自治体によってはこの制度をまだ導入していないことがあります。その点は注意が必要ですが、もしも代理納付ができることになれば家賃の滞納はほぼ100%なくなり、生活保護受給者はむしろ歓迎すべき入居者となるでしょう。

 

他にも、生活保護受給者には担当のケースワーカーがいて、福祉事務所には個人情報も保管されているため、何かあったときには連絡を取って相談することができます。これからの時代、入居率を高めるためにも生活保護受給者を入居者として受け入れることを、前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

 

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