不動産投資に必要な自己資金はいくら?用意すべき金額や買える物件目安まで解説

自己資金

不動産投資を始めようとした場合に、「自己資金はいくら必要になるだろう?」と考える方が多いのではないでしょうか。「100万円でもできるだろうか」「500万円あれば十分かな?」など、個別の懐事情に応じた情報を探している方もいるかもしれません。

不動産投資における自己資金は、一般的には「ローンの頭金+最初に必要となる諸費用」のために用意します。

金額はもちろんケースバイケースではありますが、結論から言うと、不動産投資を始める場合の自己資金は、物件価格の15~30%用意するのがおすすめです。逆に考えると、自己資金の金額によって、どのくらいの金額の収益物件を購入できるかの目安を知ることができます。

自己資金の金額購入可能物件価格購入可能物件の例
100万円300万円~600万円格安の区分マンションなど
300万円1,000万円~2,000万円区分マンションなど
500万円1,600万円~3,300万円一棟アパートなど
1,000万円3,300万円~6,600万円一棟アパートなど
2,000万円6,600万円~1.3億円一棟マンション、収益ビルなど
3,000万円1億円~2億円収益ビルなど

この記事では、不動産投資における自己資金について、さまざまな角度から詳しく解説していきます。

この記事を読むと分かること

◎不動産投資における自己資金とは、自分が用意できるお金のこと

◎自己資金の内訳は「頭金+諸費用」

◎できれば自己資金は物件価格の15~30%用意したい

◎自己資金の金額別で購入できる物件が変わる

 ・自己資金100万円・300万円なら中古の区分マンション

 ・自己資金500万円なら格安の一棟アパートに手が届く

 ・自己資金1,000万円以上なら一棟アパート・マンションなど

◎自己資金ゼロでもフルローンで不動産投資が可能

 ただしリスクもある

◎自己資金を抑えて不動産投資を始める方法

不動産投資において自己資金をどの程度用意すれば良いのか悩んでいる方や、自己資金ゼロで始めるフルローンについて知りたい方は、ぜひこの記事を最後までお読みください。


1. 不動産投資における自己資金とは?

自己資金とは

まずは、そもそも「不動産投資における自己資金」とは何を意味するのか、正しく理解していきましょう。

1-1. 自己資金とは自分が用意できるお金のこと

「自己資金」の定義は使われる状況や意図によって変わりますが、一般的には、「自己資金=何かを始めるにあたって自分がいくら用意できるか」という金額を示します。

例えば不動産投資で5,000万円の物件を購入する場合に、最初に自分が用意できる金額が1,500万円ならば、自己資金は1,500万円となります。

1-2. 自己資金の内訳は「頭金+諸費用」

一般的には、不動産投資の自己資金は「頭金+諸費用」に充てられます。

頭金不動産購入に必要な費用のうち、ローン借入額を除いた「自分で現金で用意するお金」のこと
諸費用

物件購入にあたり必要になる各種費用のこと

  • 不動産会社への仲介手数料
  • 司法書士報酬
  • 印紙税
  • 登録免許税
  • 不動産所得税
  • 火災保険料や地震保険料
  • ローンを借りる時の事務手数料など

中には「自己資金ゼロで不動産投資を始めたい」という方もいるかもしれませんが、頭金や諸費用までローンでまかなうにはそれなりのリスクがあります。これについては、後ほど「4. 自己資金ゼロでも不動産投資を始める方法」で解説します。


2. 自己資金は物件価格の15~30%が目安

自己資金の目安

1章で解説した「頭金」と「諸費用」は、だいたいいくらぐらい必要になるかを以下の表にまとめました。

項目費用の目安例(物件価格:5,000万円)
頭金

一般的には、物件価格の10~20%

※物件の担保価値・融資を受ける人の属性などによる

 

5,000万円の物件の場合

500~1,000万円を頭金として用意

諸費用

新築:物件価格の4~7%が目安

中古:物件価格の7~10%が目安

 

5,000万円の物件の場合

新築なら200~350万円、中古なら350~500万円かかる

合計→物件価格の15~30%用意できれば安心→700~1,500万円用意

頭金は、一般的には物件価格の20%程度、物件の担保価値や融資を受ける人の属性が高ければ物件価格の10%程度を用意することでローン審査に通りやすくなります

諸費用は、新築物件の場合は物件価格の4~7%、中古物件の場合は物件価格の7~10%が目安となります。中古は購入時に仲介手数料がかかる分、諸費用が高めとなります。

つまりこれらを合計すると、自己資金には、物件価格の15~30%の現金を用意できれば安心といえます。

ただし、不動産投資を始める人全員が自己資金15~30%を必ず用意しなければならないというわけではありません。自己資金100%で不動産投資を始める人もいますし、中には自己資金15%以下でスタートする人もいるでしょう。

自己資金が少ないとローン金利が上がってしまう可能性はありますが、自分が投じることができる資産の中から、無理なく払える範囲で自己資金を設定するようにしましょう。

不動産投資における初期費用についてさらに詳しく知りたい方は、「不動産投資の初期費用は物件価格の約15%|種類別費用と抑え方を解説」の記事もぜひご覧ください。

【補足】自己資金100%で不動産投資はどうなの?

お金を借りるよりも自己資金で全てまかなった方が安全、と思っている方もいるかもしれませんが、不動産投資ではローンを活用することで投資効率(ROI)が良くなる可能性が高いといえます。

例:3,000万円の収益物件を購入して、家賃収入が年間150万円、諸経費が年間45万円だった場合

①自己資金100%(3,000万円を預貯金から用意)の場合

実質利回り=(150万円-45万円)÷3,000万円×100=3.5%

 

②自己資金20%(600万円を預貯金から用意+2,400万円をローンで調達)の場合

2,400万円の不動産投資ローンの年間利息が48万円と想定

実質利回り=(150万円-45万円-利息48万円)÷600万円×100=9.5%

 

ローンを利用すると、利息がかかる分キャッシュフローは低下しますが、自己資金に対する投資効率は上昇します。自己資金を全額投入して3,000万円の収益物件を購入するよりも、こうしたレバレッジ効果を使って、3,000万円を元手に1億円の収益物件を購入する方がメリットが大きいといえます。

ローンを組むべき理由についてさらに詳しく知りたい方は、「不動産投資ローンを組むべき3つの理由と資産を最大化する借り方」の記事もぜひご覧ください。


3. 自己資金の金額別!購入可能物件の金額目安

 

 

自己資金別の物件

ここからは、自己資金を15~30%と考えた時に、いくらの収益物件を購入できるかを解説します。自分がいま不動産投資に投じることができる金額を思い浮かべながら、イメージしてみてください。

ここで使う計算式は以下のようになります。

購入可能な物件価格=自己資金÷(15%または30%)
自己資金の金額購入可能物件購入可能物件の種類
100万円300万円~600万円格安の区分マンション(中古)
300万円1,000万円~2,000万円

区分マンション(中古)

戸建賃貸(中古)

500万円1,600万円~3,300万円

区分マンション(中古)

戸建て賃貸(中古・新築)

格安の一棟アパート(中古)

1,000万円3,300万円~6,600万円

区分マンション(中古・新築)

戸建賃貸(中古・新築)

一棟アパ―ト(中古・新築)

一棟マンション(中古)

2,000万円6,600万円~1.3億円

区分マンション(中古・新築)

一棟アパート(中古・新築)

一棟マンション(中古)

収益ビル(中古)

3,000万円1億円~2億円

一棟アパート(中古・新築)

一棟マンション(中古)

収益ビル(中古)

自己資金が100万円なら300万円~600万円の物件を購入できます。郊外の築古な区分マンションならば手が届く範囲ですが、区分マンション投資は収益性が高いとはいえないため、できれば自己資金を500万円程度は用意して、一棟アパート投資にチャレンジしたいところです。

なお、「自己資金は少ないけれど不動産投資を行いたい!」という方には、少額で始められる不動産投資(REITや不動産小口化商品)がおすすめです。詳しくは、少額でできる不動産投資方法4つを解説!REITや低予算物件までの記事をぜひご覧ください。


4. 自己資金ゼロでも不動産投資を始める方法


自己資金ゼロ

ここまで解説した通り、自己資金は15%~30%程度用意できると安心です。しかし中には「自己資金ゼロでも不動産投資を始められると聞いた!」という方もいるのではないでしょうか。

物件の担保価値や融資を受ける人の属性が高ければ、場合によっては、自己資金ゼロ・全額ローンで物件を購入することは可能です。

4-1. フルローンとは

フルローンとは、ローン金額=物件価格となる融資のことです。つまり、通常は用意しなければならない頭金不要で全額をローンでまかなえることになります。

ただし、物件購入にあたって必要となる諸費用(不動産会社への仲介手数料・ローンを借りる時の事務手数料・印紙税・登録免許税・火災保険料など)は自分で用意する必要があります。

4-2. 自己資金ゼロでの融資は審査が厳しい

自己資金ゼロで不動産投資を始められるフルローンですが、このような良い条件で融資を受けられるのは厳しい審査を通過した人だけです。2019年3月に金融庁が発表した調査によると、「2/3以上のケースで、物件の購入金額を自己資金でまかなわせている」と回答した銀行が88%でした。

  • 融資を受ける人の個人属性が高い(年収、勤務先の安定性、社会的な地位など)
  • 購入物件の担保価値が高い
  • 購入物件の利回りが高い
  • 不動産投資に関するノウハウや成功実績がある

こうした条件に合致していなければ、自己資金ゼロで不動産投資を行うことは難しいでしょう。


5. 自己資金ゼロで不動産投資を行うリスクに注意

自己資金ゼロのリスク

自己資金ゼロで不動産投資を行う場合、リスクがあることを理解しておきましょう。

5-1. 毎月の返済金額が高くなる

自己資金ゼロでローンを組むと借入金額が増えるため、毎月の返済金額は高くなります。さらに元本に金利が上乗せされるので、返済金額は借入金額以上となります。

つまり、フルローンを利用する場合は、それなりに利回りが高い物件でなければならないことに注意しましょう。

資金繰りが悪化して返済が滞ってしまうと金融機関から一括返済を求められる可能性もあるため、注意が必要です。

5-2. 返済期間が長くなると出口戦略が限られる

また、返済期間が長くなるほど自分の資産になるまで時間がかかり、出口戦略が限られてしまうリスクがあります。出口戦略とは、購入した物件を最終的にどのように処分するかということです。

自己資金ゼロのフルローンで不動産投資を始めた場合、返済金額が高くなるため、返済期間も長くなりがちです。

しかし返済期間をあまり長く設定しすぎると、物件が自分の資産になるまで時間がかかります。つまり、物件を転売したくてもできない、2棟目の獲得が遅くなるなどのデメリットが生じやすくなってしまうのです。


6. 自己資金を抑えて不動産投資を始める方法

自己資金を抑えるには

投資効率を高めるためには、自己資金を抑えることも重要となります。ここからは、不動産投資を始める際に自己資金を抑える方法を伝授していきます。

6-1. 資産価値が高い不動産を選ぶ

不動産投資の融資を受ける時に購入する不動産をそのまま担保にするケースでは、その不動産の資産価値によって融資の条件が変わってきます。

資産価値が高い不動産物件とは

❶収益価値がある

 (安定的な家賃収入を得られる見込みがある)

❷売却価値がある

(返済が滞った場合に担保としての価値が高い)

具体的には…

駅から近い、周辺環境の利便性が高い、将来性が見込めるエリアである、人気のエリアである、景観が良い、安全性が高い、住人への付加価値がある、築年数が浅い、デザインが良いなど

資産価値が非常に高い不動産ならば、場合によっては自己資金ゼロや金額を抑えてローンが受けられる場合があるのです。

6-2. 個人属性の高さを利用する

不動産投資にあたり融資を受けるための条件は、資産価値ともう一つ、融資希望者の個人属性によって大きく変わります。金融機関の視点で考えると、ほとんど貯金がない無職の人よりも、資産を多く持っている高所得者の方に優遇してお金を貸したいですよね。

個人属性が高ければ、収益価値もあり売却価値もある収益物件であれば、フルローンで自己資金は諸費用のみで借りられるケースもあります。

個人属性の高い人の特徴

❶平均年収が高い職業に就いている(医師・弁護士・大手企業勤務など)

❷安定性が認められている職業についている

❸役職者など地位が高い

❹安定して高い収益をあげている自営業者

なお、ローンの審査が通りやすい年収の目安は500万円以上で、高属性といわれる年収は700万円以上が目安となります。

6-3. 物件取得時にかかる諸費用を安く抑える

物件取得時に必要となる諸費用を安く抑えることができれば、自己資金の負担金額も抑えられます。諸費用の中で安くできる可能性があるものは、仲介手数料と司法書士報酬です。

①仲介手数料を安く抑える方法

仲介手数料とは、物件を仲介してくれた不動産業者への成功報酬として発生するものです。仲介手数料の上限は法律で決められており、例えば売買価格が1,000万円(税抜)の場合の仲介手数料は、売買価格×3%+6万円+消費税=39.6万円となります。

仲介手数料は、売主が個人の場合のみかかり、売主が不動産会社の場合は直接取引となるためかかりません。つまり、売主が不動産会社である物件を取得することで仲介手数料をゼロにすることができます

仲介手数料についてさらに詳しく知りたい方は、「不動産売買の仲介手数料はいくらかかる?計算方法と金額の上限を徹底解説」の記事もご覧ください。

②司法書士報酬を安く抑える方法

収益物件を購入した後、所有権移転登記(売買)を依頼するために必要となるのが司法書士報酬です。

所有権移転登記(売買)の司法書士報酬の相場は3万円~10万円程度と幅があるため、初期費用をできるだけ安く抑えたいならば、安く請け負ってくれる司法書士を探してみると良いでしょう。

6-4. 少額でできるタイプの不動産投資を始める

ここまで解説した「収益物件への実物投資」とは違う方法になるのですが、もし「自己資金が100万円程度しかないけれど、どうしても不動産投資をしてみたい!」とお考えならば、少額でできるタイプの不動産投資サービスを利用するのも手です。

少額(1万円~100万円程度)でできる不動産投資の方法には、以下のようなものがあります。

小額でできる不動産投資の方法

❶不動産クラウドファンディング【1万円~】

❷REIT(不動産投資信託)【5万円~】

❸不動産小口化商品【100万円~】

興味がある方は、「少額でできる不動産投資方法4つを解説!REITや低予算物件まで」の記事を参考にしてみてください。


7. 自己資金をある程度用意した一棟投資がおすすめ

 

一棟アパート

冒頭で解説した通り、自己資金の金額によって投資できる不動産の種類が変わってきます。例えば自己資金100万円でも、ワンルームマンション投資なら可能となるケースが多いでしょう。さらに、個人属性が高ければ、自己資金ゼロで融資を受けられる可能性もあります。

しかし、自己資金の少なさを理由に安易にワンルームマンション投資に手を出してしまうと、失敗してしまうケースも多く見受けられます。そのため当社では、あまりワンルームマンション投資はおすすめしていません。

ワンルームマンション投資をおすすめしない理由

❶空室で家賃収入がゼロになりやすい

❷家賃保証の内容が想定と違う

❸収支が赤字の重大さに気づきにくい

❹保険代わりとしては不十分

❺節税効果は小さい

特に注意したいのは、ワンルームマンション投資で一室のみ所有している場合に、入居者が決まらなければ家賃収入がゼロになってしまう点です。こうしたリスクを回避するためにも、できれば自己資金をある程度用意した上での一棟投資をおすすめします。

一棟投資に興味がある方は、ぜひ「なぜ一棟アパート投資を成功者は選ぶのか?初心者向けの比較と手順」の記事も参考にしてみてください。


まとめ

この記事では、不動産投資をする上で必要となる自己資金についてさまざまな情報を述べてきました。あなたが不動産投資に投じることができる自己資金の金額や、購入可能な物件のイメージが湧いてきたでしょうか。

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